【非行】私立高校に専願で決まってから登校しにくくなる子

2月10日は京阪神の私立高校の入学試験日。奈良県や滋賀県などは、一足早く試験が行われたようで、この時期(2月中旬)になると、たいていの「私立専願の中学三年生」は受験が終わっています。ある親御さんにお聞きすると、その子どもさんのクラスの半分ぐらいが私立専願だとか・・。現時点では「私立高校無償化」の恩恵もあり、私立の方が合格が早く決まるだけでなく、施設面・待遇面などで公立よりは私立を考える子が多くなってきている気がします。

この「私立高校無償化」はいつまで続くのかは知りませんが、それまでは私立人気はまだまだ衰えないかも・・。何より、受験生にとっては「授業料」というよりは「早く高校を決めたい」という子も多いというのは否定できない事実でしょう。

しかし、私立専願が決まった子の中には、その後は中学校に通いづらくなったり、中学での居心地が悪くなることがあるのはご存知でしょうか。実は、中学には「公立高校」を第一志望にしている子もたくさんいるのです。そんな子にとっては、一日ごとに受験が近づくという意味で、日に日に焦りや不安が増していると言えるでしょうか。

「早々と高校が決まってお気楽な非行タイプの子」vs「これから本番を迎えるにあたり、毎日が必死の受験生」。当然のことながら両者の間には、気持ちの面での「温度差」が生じます。うわさですが、非行傾向の子で私立が決まった子は、担任の先生からの「学校にくるな」と言われたり、受験生中心の空気に負け、休みがちになっている子がいるという話をお聞きします。

これから公立高校を受験する子をしっかりフォローするのも担任の先生の役割ですが、非行で私立が決まった子もクラスの一員には変わりありません。ここで登校しにくいムードをつくってしまうと、担任不振・教師不振を招いてしまったり、不登校に慣れてしまうということも。ここは担任の先生のリーダーシップ(手腕)が問われるところでしょう。

淀屋橋心理療法センター (←クリック! 当センターのホームページも是非ご覧下さい)

所長 福田俊一(精神科医・心療内科医・児童精神科医)

担当 小川和夫(不登校・非行問題研究室長 ファミリーセラピスト・心理カウンセラー)

 

入学早々の合宿でさっそく非行仲間が!

高校になると、特に私立の場合、入学してまもなく「宿泊合宿」のある高校が多いようです。 学力の高い進学校ならば「勉強合宿」、そうでなければ「オリエンテーション合宿」と、合宿と言えども学校によって内容や中身はまちまちです。 特に、非行の子が高校に進学した場合、しかも、その高校が学力レベルが低く、進学校でもない場合は注意が必要です。合宿から帰ってきたとたん「友だちできたー!」と嬉しそうに報告してくれるのは嬉しいのですが、相手がどうやら非行っぽい子の場合が・・。 「高校入学早々に非行仲間ができるとは・・」。親の悩みは入学してすぐにはじまります。 一方、わずかな望みもあります。合宿で同じ班にならなかっただけで、非行でない子との付き合いのチャンスもまだまだ残っています。早めに担任教師に相談し、注目していただくとともに、親御さんはクラスの他の子の情報についても子どもさんと話し合えるようにしておいて下さい。 入学早々は、誰もが不安で一日でも早く友だちを作りたいものです。とりわけ非行の子は一刻も早く友だちを欲しがります。ただ、その子とこれからもずっと付き合いつづけるとは限りません。すでにできた友達を否定せず、他の子との接点を期待しましょう。もちろん担任教師の協力があった方が安心です。場合によってはこれまでの非行問題を先生に打ち明ける必要もあるかもしれません。 担任の先生の協力があれば、クラスの班替えや委員や係り決めの際にも配慮してもらえるかもしれません。そんな中で新たな子との関わりが見えてきたらチャンスです。 このような根回しはできれば四月中、遅くとも五月のうちには手をうっていただきたいものです。

不登校・非行のカウンセリング淀屋橋心理療法センターlogo

淀屋橋心理療法センター(公式HP=https://www.yodoyabashift.com/)

所長 福田俊一

担当 小川和夫(不登校・非行専門外来カウンセラー)

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【非行】高校受験の内申書と担任の役割

【「私立高校の入試」と「調査書の内申点」】

大阪でも私立高校の入試が終わりました。不登校の子も登校していない分、内申点(調査書)が不利なのですが、学校には登校していても「非行タイプの子」も高校受験が不利な子が多いようです。内申書や調査書には出欠状況(遅刻・早退)はもとより、授業態度が悪かったり提出物がきちんとだせていないために平常点が低く評価されてしまうというのが主な理由です。

もちろん、高校によっては調査書の内申点よりも当日の入試の点数を重視してくれる高校もあります。ただし、担任教師からはそのような情報が得られず、受験校を決める三者面談でも最初から「単位制・通信制高校」だけを勧められることもあるという話を親御さんから聞いたことがあります。カウンセラーは非行や不登校のご相談を長年お手伝いしてきたこともあり、親御さんが懸命に探されたり担任の先生によっては色々と調べて下さった結果、数は少ないものの、内申書・調査書重視ではない普通高校(全日制高校)があるのを知っています。カウンセリングにこられた親御さんに「内申書よりも当日の入試の点数を重視してくれる高校もありますよー」とお伝えして驚かれることもよくあります。このように、担任の先生によっては、高校の受験情報を色々と調べて下さって、単位制や通信制高校の他にも「当日の入試の点数重視」の学校の情報も教えて下さるのです。

非行のカウンセリングを長年担当して感じることですが、担任教師の中には、非行の子の表面だけをみて「提出物も出さないんだからこいつはやる気がない」「中学で真面目にできないんだから普通高校なんて無理!」というレッテルを貼ってしまう先生がいる一方、非行の子を扱いなれた先生によっては「この子の突っ張りはさびしさから来てるんだろうなー」「この子は周りに流されやすい子だから、なるべく普通の高校の方がいいだろう」など、非行の子の内面まで考えて下さる先生もおられます。

中学三年生の受験生を受け持つ担任の先生は確かに大変です。生徒が非行や不登校なら対応にもいっそう骨が折れるでしょう。でも高校受験というタイミングは子ども(生徒)にとって大きな「転機」でもあるのです。親の対応が実を結び「ずっと非行で不登校だった我が子が高校受験まぎわにやる気になった」という例も多数あります。ぜひ可能な限りの選択肢を示してあげると共に、親御さんも積極的に情報収集をして上げて下さい。

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